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メーカー評議員のご紹介

メーカー評議員のご紹介

メーカー評議員は、ジャパニーズウイスキーのつくり手の皆さまで、日本ウイスキー文化振興協会の主旨にご賛同いただき、ジャパニーズウイスキーの定義の法制化と、ジャパニーズウイスキー文化の振興のため、ご協力いただいている方々です。

※ 蒸溜所名の50音順に掲載しております

堂田 浩之

Hiroyuki Doda

株式会社新潟小規模蒸溜所 取締役社長 新潟亀田蒸溜所

堂田 浩之

地元、北海道の大学在学中に、ニッカウヰスキー余市蒸溜所を訪問し、ウイスキーの魅力に惹かれてゆく。ウイスキーに関わる仕事をしたいと思ったが、バブル崩壊後でさらに、ウイスキー冬の時代に直面し、その道を断念する。東京の商社に就職後、外資系製薬会社に在籍する。約20年間のサラリーマン生活を経て、株式会社大谷に入社。同社の新規事業として、ウイスキー製造事業を立ち上げ、現在に至る。

新潟亀田蒸溜所

NIIGATA KAMEDA

新潟亀田蒸溜所

・所在地:

新潟県新潟市江南区亀田工業団地1-3-5

・オーナー企業(創業年):

合同会社新潟小規模蒸溜所

・創業(蒸留開始年):

2019年(2021年)

印章業界から異業種参入
好奇心とアイデアで拡張続ける

 JR新潟駅から車で10分ほど。「亀田工業団地」と呼ばれるエリアでウイスキーを造るのが、新潟亀田蒸溜所だ。
母体は、「はんこの大谷」として全国に120店舗を展開する、印章メーカー最大手の株式会社大谷。同社取締役であり、蒸留所創業者の堂田浩之氏が、「印章業界は国内だけのビジネス。世界を相手にしてみたかった」と、合同会社新潟小規模蒸溜所を立ち上げたのは2019年のこと。新しい事業を始めるなら本当に好きなことで挑戦したい、との思いからウイスキー業界への参入を決意し、はんこ工場の敷地内に蒸留所を構えた。新型コロナの影響で設備の導入などが遅れたが、2021年2月から蒸留を開始した。

発酵槽はすべて木製に変更
自動製麦機で自社製麦も開始

 新潟亀田蒸溜所のワンバッチは麦芽400kg。仕込水は阿賀野川の水で、麦芽は
英国クリスプ社製やマントン社製のほか、地元新潟産の「ゆきはな六条」も使用する。この新潟産大麦を自社で製麦しようと、2022年夏には中国製の全自動製麦機を導入した。浸麦から発芽、攪拌、乾燥まで1つの機械ででき、一度に1トンの大麦を扱える。乾燥はガスバーナーの熱風で行い、モルティングにかかる日数は約1週間。2022年秋以降から使用を開始する予定という。
アランラドック社のローラーミルで麦芽を粉砕し、糖化にはドイツ・チーマン社製のフルロイタータンを用いる。チーマン社はビール製造設備の専門メーカーで、同社のマッシュタンは清澄麦汁の抽出に優れるとの定評がある。新潟の清酒と同じく端麗で華やかな酒質を目指す堂田氏による、こだわりの選択だ。
ウォッシュバックは、当初使っていた3基のステンレス製発酵槽を、イタリア・ガルベロット社のホワイトオーク製に切り替えた。従来からあった同社のアカシア材製発酵槽と合わせて、現在6基の木製発酵槽が設置されている。容量はいずれも3,200リットルで、それぞれ2,000リットルの麦汁を張り込む。酵母はディスティラリー酵母とエール酵母を混合して使っているが、2022年春頃にはエール酵母培養用のイーストタンクも新調した。
 ポットスチルはフォーサイス社製で、初留器が容量2,000リットルのランタン型、再留器が1,400リットルのバルジ型。初留は約5時間、再留は約6時間かけて行う。2022年夏には、初留器・再留器ともにサブクーラー(補助冷却器)を追加で設置した。これによって冷却の効率を上げている。
 樽詰め度数は63%。いろいろな環境での熟成を試したいと、新潟県内の複数ヵ所にある熟成庫を使用するほか、敷地内に設置したコンテナを熟成庫とする試みも始めている。内部はダンネージ式で3~4段に積み上げる。いずれは保冷コンテナも使ってみたいと言い、次々と新たなアイデアを生み出している。

西堀 哲也

Tetsuya Nishibori

西堀酒造株式会社 六代目蔵元 日光街道 小山蒸溜所製造責任者

西堀 哲也

1990年生。栃木県小山市出身。東京大学文学部哲学科卒。大学卒業後、都内ITシステムベンダーのエンジニア職を経て、2016年末、家業の西堀酒造へ入社。入社後は日本酒、焼酎、リキュールの酒造作業に従事しながら、WEB・EC関連業務やバックオフィス整備、海外輸出や新商品開発、新規事業開発に取り組む。醸造遠隔管理システムの独自開発や、業界唯一のLED色光照射発酵日本酒等を考案(双方とも特許取得済)。2022年には酒造敷地内に栃木県内初のウイスキー蒸溜所「日光街道小山蒸溜所」を立ち上げ、製造責任者としてウイスキー、ウォッカ、ジン等を造っている。

日光街道小山蒸留所

NIKKO KAIDO OYAMA

日光街道小山蒸留所

・所在地:

栃木県小山市大字粟宮1452

・オーナー企業(創業年):

西堀酒造株式会社

・創業(蒸留開始年):

1872年(2022年)

哲学科卒の若き6代目が造る
日本初の純国産ウイスキー

栃木県小山市の旧日光街道沿いにあるのが、1872(明治5)年に創業した西堀酒造だ。日本酒の「若盛」や「門外不出」を造る老舗蔵で、そこの6代目・西堀哲也さんが挑んでいるのが、日本酒造りの伝統を活かした"純国産"のウイスキー造りだ。
「日本でしか造れないウイスキーは何かということを考えた末に、たどりついたのが、清酒酵母を使ったウイスキーでした」
清酒酵母はもちろん日本にしかない酵母。多くのクラフト蒸留所はウイスキーに特化した外国産のウイスキー酵母を使っているが、日本発のウイスキーが外国産酵母でいいはずがない。そもそもウイスキーのマッシングや発酵、そして蒸留のやり方も西欧式がベストといえるのか。根本的な原理原則に立ち返ってウイスキー造りを考える。そうして誕生したのが、かつての精米蔵を改装した日光街道 小山蒸溜所だった。
 しかし、やってみるとこれが難しい。そもそも清酒酵母は一般的にブドウ糖(グルコース)しか資化できず、麦汁組成中の4割を占めるマルトース、麦芽糖は資化できない。資化とは酵母が糖を食べてアルコールと二酸化炭素に分解する作用のことをいう。つまり清酒酵母で麦汁を発酵させても、2%くらいのアルコールしか生成されないのだ。
「そこで考えたのが、日本酒でやる段仕込み。三段仕込みで酵母を培養し、スケールアップすることでした」と、西堀さん。通常のウイスキーの発酵より手間がかかるが、これで蒸留酒酵母と同様の8%くらいのモロミができるようになったという。

 小山蒸溜所が造るのはモルトウイスキーとグレーンウイスキー。他にウォッカやジンも造るが、それらの蒸留をするのも、通常のスチルではなく、減圧ができるオリジナルのステンレス蒸留器だ。グレーンウイスキーの原料は吟醸酒などの米を磨いた後の米粉。これを麦芽で糖化し、清酒酵母で発酵させるが、ここでも、西欧式の銅のスチルが本当に正解なのかどうか、根本から考えたという。清酒酵母で醸す繊細なモロミには、減圧蒸留で沸点を下げたほうが良いのではないか。
 そこで製造を依頼したのが、兵庫県の薮田産業。西堀さんの意向を伝え、いわば共同開発でオンリーワンのスチルを作った。銅の良さを生かすため、ヘッドの内側部分に特殊な銅板を張っているという。もともと薮田産業のこのスチルは冷却装置も、シェル&チューブではなくプレート式の熱交換器。さらに釜内の圧力も細かく調整でき、求める酒質に応じて使い分けることができる。
「小山は日光山系の水が伏流水として地下に豊富に流れている場所。酒蔵の水も地下から汲み上げたもので、ウイスキーも同様にこの日光山系の水で仕込んでいます」。酒蔵の井戸には日光二荒山神社の小さな社が祀られている。また明治期に建てられた酒蔵の建物と煙突は、国の登録有形文化財にも指定されている。国酒・日本酒の醸造技術を取り入れたウイスキー、スピリッツ造り。
東京大学の哲学科を卒業し、システムエンジニアの会社に勤めた経験をもつ、若き6代目が挑む、誰もやったことのないウイスキー造り。西堀哲也さんの哲学的なウイスキー造りから目が離せない…。

濱木 大輔

Daisuke Hamaki

株式会社西山酒造場

濱木 大輔

富山県高岡市生まれ。大学進学で関西へ。大学では遺伝子組み換えの研究をしていたため、食品業界を中心に就職活動。内定を得た(株)西山酒造場は、立地から最初少し迷ったが、職場の温かさに心動かされ入社を決意した。仕事では清酒のほか蒸留酒の製造も担当。蒸留酒部門の中心メンバーとして活躍している。

・所在地:

・オーナー企業(創業年):

・創業(蒸留開始年):

・URL:

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